2026/2/12
【小水力発電事業】地域で活きる”水の流れから生まれる再エネ” メリット・デメリットをわかりやすく解説
- プロジェクト
札幌市 桑園

2026/2/19
国内のサーモンの消費量は年間約30万トン。その内の8~9割はノルウェーやチリなどの海外から輸入しており、世界情勢などで価格が高騰しています。
そこで注目されているのが、国産のご当地サーモン。
本記事では、北海道東神楽町で生まれた「陸上養殖サーモン」が誕生するまでの経緯をご紹介します。
この記事でわかること
近年、異常気象の影響による海水温の上昇や赤潮の発生、さらには漁業従事者の減少や高齢化など、漁業を取り巻く環境は大きな課題を抱えています。
その結果、全国的に漁獲量は減少傾向が続いており、安定した水産物供給のための新たな養殖スタイルが求められています。
こうした背景のなかで注目されているのが「陸上養殖」です。
陸上での飼育は天候や海況といった自然環境に左右されにくく、既存の海上養殖と組み合わせることで、より効率的かつ安定した生産体制を構築できる点が大きなメリットです。
また、海に面していない地域であっても取り組むことができるため、新たな特産品づくりや地域産業の活性化にもつながる可能性を秘めています。
エア・ウォーターがつくる陸上養殖サーモンは、北海道東神楽町にある「杜のサーモンプラント・東神楽」で育てています。
杜のサーモンプラント東神楽では、飼育水をフィルターでろ過し再利用する「半閉鎖循環式」を採用。
水槽の約20〜30%だけを換水する仕組みで、水を無駄にすることなく効率的に飼育ができます。
また、お魚の飼育水の状態を酸素技術や養殖技術により安定させ魚の成長を促し、自然では出荷まで3〜5年かかるところ、約1年半~2年で出荷が可能となりました。
そしてさらに短縮できるよう、現在研究を進めています。
飼育しているのは、成熟せず卵を持たない全雌三倍体のニジマスです。
旨味をより引き出すため、出荷前の数週間だけ人工海水で仕上げの飼育を行っています。
さらに、使用した人工海水を活用し、ウニとの複合飼育の研究も進めています。
併せて、養殖排水を植物が栄養として吸収するアクアポニックス(水耕栽培)にも取り組み、サステナブルなフード事業の実現を目指しています。
また、このプラントで生産されたサーモンは、東神楽町の新たなブランドとして展開し、周辺の飲食店やふるさと納税の返礼品などで活用される予定です。
地域の教育・研究機関とも連携し、放流や食育学習などを通じて、環境保全やフードロス削減といったSDGsの達成に向けた取り組みも進めていきます。
エア・ウォーターは、お魚の飼育に欠かせない高濃度酸素の供給技術をはじめ、LPガスなどのエネルギー供給、さらには人工海水の製造技術まで、陸上養殖に必要となる基盤をすでに自社内に確立しています。
加えて、食品の鮮度保持技術や水質分析のノウハウなど、養殖の品質管理に直結する多様な技術も保有しています。
こうした強みを組み合わせることで、養殖プラントの設計から設備の運転、メンテナンスに至るまでを一括して提供することを可能にしました。
杜のサーモンプラント・東神楽はこれを包括的に展開する「陸上養殖プラットフォーム」事業のモデルとなり、構築を進めています。
設備だけでなく運用まで含めたパッケージとして提供することで、安定した養殖事業の実現を支援する体制を整えています。
現在、多くの見学のお問い合わせを頂いており、状況によってはご希望に添えない場合がございます。
誠に恐れ入りますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
なお、個人のお客様からのご見学ご依頼は現在お受けしておりません。
お問い合わせフォーム
陸上養殖サーモン事業は、ある一人の事務職社員の”想い”から動き出しました。
エア・ウォーター㈱ アグリ&フーズグループ 陸上養殖事業部の紙谷 麻里江さん。
食べることが何より好きな紙谷さんは、北海道の漁獲量が減りつつある現状に強い不安を抱いたといいます。
「このままでは、いつか食卓から魚が消えてしまうのではないか」。
その危機感から、北海道の広大な土地を生かした陸上養殖の可能性を社内に提案し、プロジェクトは東神楽町志比内でスタートしました。
しかし元は事務職だった彼女にとって、魚の知識も飼育経験もゼロからのスタート。
慣れない作業や専門用語に戸惑い、時には思うようにいかず涙を流す日もあったといいます。
それでも「おいしいサーモンを育てたい、お召し上がりいただいた方の笑顔が見たい」という思いで挑戦を続け、仲間や地域の支えに支えられながら、3年にわたる試行錯誤を積み重ねました。
その努力はついに実を結び、東神楽町の豊かな地下水と最新技術を掛け合わせて育てた、安全で美味しいサーモンが完成しました。
「この成果は地域の皆様をはじめ、プラント建設に携わった方々、事業を支えてくださった関係者の皆様、そして何よりこのサーモンを楽しみにしてくださるお客様のお力添えがあってこそ実現したものです。心より感謝申し上げます。」と、プロジェクトに関わる方々への感謝を語る紙谷さん。
「恵まれた自然環境に私たちの技術を掛け合わせることで、持続可能な食文化を未来へと育み、地域の皆様とともに、地球環境の保全と人々の健康、そして豊かな食文化の発展に貢献してまいります。」と、サーモンの陸上養殖でつなぐ未来への想いを語ってくださいました。
東神楽町が誇る大雪山系の清らかな地下水で育て、ペレット状の飼料を使用しているため、寄生虫(アニサキスなど)の心配がなく、冷凍処理を施さずとも安心して生食で食べることができます。
陸上で生産しているため海面養殖や天然物のように天候に左右されず、年中生サーモンを取り扱うことができます。
杜のサーモンプラント・東神楽では餌や魚に抗生物質や成長剤を一切使用しない飼育のため、安心して食べることができます。
このサーモンは、イノベーション施設「エア・ウォーターの森」の施設内にあるレストラン「EUREKA」にて、「ポキ丼」として味わうことができます。
| 提供期間 | 2026年 2月24日~3月24日 |
|---|---|
| 価格 | 1550円 |
| 提供店舗 | レストラン「EUREKA」 |
| 場所 | 札幌市中央区北8条西13丁目28-21 エア・ウォーターの森1F |
1日8食、1か月限定のメニューとなっております。
現在、東神楽で育ったサーモンが食べられるのはエウレカのみ!
ここでしか味わえない、”未来のサーモン”をぜひお試しください。
| 企業名 | 杜のサーモンプラント・東神楽 |
|---|---|
| 所在地 | 北海道上川郡東神楽町字志比内73-3 |
| 敷地面積 | 4,290㎡ |
| 排水方式 | 半密閉循環システム |
| 水槽数 | 飼育水槽(直径7m)4台、仕上げ水槽(直径4m)4台 |
| 魚種 | ニジマス |
| 出荷量想定 | 30トン/年 (12,000尾 相当) |
この記事の著者

Ayumi.N
エア森では主にホームページの管理やSNS運営などの広報業務を担当し、エア森の取り組みを発信しています。第一印象と違うねとよく言われます。好きなお酒はワインです。