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札幌医科大学 附属総合情報センター企画開発室

・学術情報システム・ネットワークに関する調査・開発・研究
・医療情報統合システムに関する調査・企画・開発・研究
・医療情報学の教育・研究
・データサイエンス・人工知能の教育・研究

本学では、学術情報ネットワークをはじめとする学習・研究に不可欠なデジタル基盤を整備するとともに、そこに蓄積された情報の利活用にも取り組んでいます。

 近年、IoTにより収集された膨大な情報が、人工知能(AI)などの技術によって分析され、将来予測や意思決定に活用される取り組みが進められており、経済発展と社会課題の解決を両立させる新たな潮流が生まれつつあります。こうした中、教育や医療の分野において先端技術を活用し、デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)を推進するためには、情報を蓄積・通信・処理するための、安定かつセキュアなネットワークやシステムといった情報基盤の整備が不可欠です。さらに、情報技術を最大限に活用するには、それを担う医療従事者や教職員が、データサイエンスや情報リテラシーのスキルを習得することが重要です。こうした背景のもと、本学では、情報化社会の進展に柔軟に対応し、さらにはその先導役となることを目指して、先進的な学習・研究環境の整備を進めています。医療分野におけるデジタル技術の活用に関しては、健康診断結果や服薬歴といった個人の健康データ(PHR:Personal Health Record)を、個人単位で統合的に収集・管理・活用する方針が、政府および関係省庁により示されています。
 これを受け、当附属病院では、医療機関での診療データと、個人がスマートフォン等で管理するPHRをクラウド環境で統合し、管理するヘルスケアデータ基盤の開発・運用を行っています。今後は、この基盤を通じて道内医療機関間でのデータ連携・共有をさらに拡大させ、蓄積された情報をもとにAIを活用した個別化医療の推進を目指すことで、医療サービスの質的向上を図ります。
 札幌医科大学附属総合情報センター企画開発室では、常に最新技術の動向を踏まえながら調査・開発・研究に取り組むとともに、「患者・学生のために貢献できるデジタル化とは何か」という原点に立ち返り、より良い医療と教育の実現に向けて尽力してまいります。

AW INNOVATION HUBの
皆さんに一言!

異なる領域が交わることで、新たな価値や気づきが生まれると感じています。今後とも、皆さまと前に進んでいければ嬉しいです。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

入居開始 2024年12月
入居場所 3F コワーキングエリア
URL https://infonavi.sapmed.ac.jp/jpn/summary/access-info/6298/
事業内容  本学では、学術情報ネットワーク「SAINS」の調査・開発、附属病院の医療情報統合システムの企画・開発、およびネットワークの調査・企画・整備を行っています。さらに、クラウド環境における個人の健康データ(PHR)活用基盤の企画・開発にも取り組んでいます。研究活動においては、疾患別の人工知能(AI)技術に関する検討を進めており、研究テーマの作成やAIから得られる知見、それを実現するためのシステム構成など、多くの課題に取り組んでいます。医療情報システムから抽出したデータセットを構築し、AIを活用することで、未然医療・予防医療への応用が可能であると考えています。

主な研究テーマには、以下のようなものがあります:
・医療情報システムによる先進的なB型肝炎再活性化防止対策に関する研究
・深層学習を活用した植込み型デバイスの自動検出に関する研究
・機械学習を活用した糖尿病治療における処方適正化に関する研究
・間質性肺炎の胸部X線画像診断を支援するAIソフトウェアの開発研究

教育面では、医学部において「応用医療情報科学(第4学年)」、「医学概論・医療総論(第1学年・第4学年)」を担当し、医療情報学、データサイエンス、情報リテラシーなどに関する講義を行っています。