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北海道ウェルネス食研究会~食と医療の分野を超えた連携~を開催しました
- 開催日
- 2025/6/06 (金)
藤女子大学 深井教授らをお招きし、勉強会を開催しました
エア・ウォーター株式会社ウェルネス開発センターでは、
エア・ウォーターの森を活用した食・医療分野における産学連携への取り組みとして、
「北海道ウェルネス食研究会」を開催しました。
2025年1月8日に開催された第1回に続き、同年6月6日に開催された第2回研究会では、
藤女子大学ウェルビーイング学部の深井原教授と、東京慈恵会医科大学の小林英司教授をお招きし、
食と医療の産学連携をテーマにご講演いただきました。
藤女子大学の深井教授からは、これまで取り組まれてきた臓器移植に関連する技術を、
食分野へ応用する研究についてご講演いただきました。
肝移植や心移植の際に重要となる「臓器の保存」や「状態評価」の技術を、
食品としての肉や魚の鮮度保持に応用するという、非常に興味深い内容でした。
命を預かる医療現場で培われた高度な保存技術を、食の安全とおいしさの保持に転用することで、
食材の品質向上や付加価値の創出につながると期待されます。
本会のアドバイザーでもある小林教授からは、
まず、昨年エア・ウォーターと北里大学が共同で科学誌『Metabolites』に投稿した
みかんの皮による老犬の認知症症状改善に関する論文のアイデアを伺うことができました。
コロナ禍により外出が制限される中、
散歩などの外出ができずストレスを抱えた老犬が認知症を発症し、
夜鳴きが止まらなくなるケースが増加している現状が国内外で生じていることが報告されました。
その結果、非公式ではありますが、
米国獣医医師会でも反対が多い犬の声帯摘出手術の件数が増えたそうです。
さらに悲劇的なことに、声帯を摘出した犬の飼い主がうつ病を発症しているというケースレポートも報告されました。
ペットと人の双方のウェルビーイングを実現するために、小林教授は本格的に研究を始動されました。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
また、第1回に引き続き、
「ギリシャ神話から現代医療を読み解く」というテーマでご講演いただきました。
ギリシャ神話の時代から受け継がれてきた医学に関する倫理に触れ、
現代医療の根本的な理念について学ぶことができました。
神話に関する講義内容は添付資料(全2ページ)をご覧ください。
※資料をクリックすると表示されます。
本会には会場となったエア・ウォーターの森のメンバーにもご出席いただき、
北海道の豊かな食材を余すことなく有効活用することで、
北海道の農水畜産業を盛り上げていくための具体的な戦略について、
様々な視点から議論することができました。
ウェルネス開発センターでは、北海道あるいは日本国内の質の高い食材を最大限に活用し、
ヒトと動物の健康に貢献する研究に取り組んでいます。
これにより、日本の農業の持続的な発展にも寄与していくことを目指しています。